認知症治療薬レカネマブの投与を開始しました

2024年02月07日

 アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度認知症の治療薬であるレカネマブ(販売名:レケンビ®)が、 2023年12月20日に発売となりました。この薬剤は厚生労働省が定めた 最適使用推進ガイドライン を守って使用することとなっており、当センターでは、この薬を安全・適正に使用できるように体制を整え、 2024年2月6日より投与を開始しています。
 レカネマブ(レケンビ®)は、症状の程度が軽度認知障害または軽症認知症に限定されます。 つまり、鑑別診断の結果、中等度以上に進行している方は投与対象外になります。 次に、この軽度認知障害または軽症認知症の原因がアルツハイマー病であることが条件です。 アルツハイマー病以外が原因の場合は、レカネマブ(レケンビ®)以外の治療方針を立てます。 レカネマブ(レケンビ®)の投与対象はMRI検査など様々な検査によって厳格に規定されています。 特にアミロイドβタンパクが脳内に溜まっていることを検査する必要があります。

まずはかかりつけ医にご相談ください
かかりつけ医から当院認知症疾患医療センターにFaxを送っていただき受診予約をいたします。 鑑別診断の結果、アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度認知症と診断され、 レカネマブ(レケンビ®)の適格基準に適合し、除外基準に抵触しない場合に投与対象となります。

レカネマブ(レケンビ®)の投与
2週間に一度、点滴注射でレカネマブ(レケンビ®)を投与します。 初回のみ2泊3日の入院で、その後は日帰り入院です。投与後に発熱や関節の痛みといったアレルギー反応が 出る場合があり、解熱鎮痛剤や抗アレルギー薬を処方します。 また、投与開始から半年程度は脳の腫れや脳の出血などの副作用を生じる可能性があるため、定期的な脳MRI検査が必要です。

以上が大まかな流れです。
受診相談を希望される方は、認知症疾患医療センター 電話(054-246-4608)へお電話ください。
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