てんかんの治療は発作の抑制を最大の目標とします。次の治療法があります。
- 誘因の回避
- 薬物治療
- 食事治療
- 外科治療
- その他の治療
しかしてんかんのある人の悩みは発作だけではありません。発作があることによる心理的な問題をはじめ、合併する様々な身体、認知、行動、精神面の障害、そして治療に伴う問題もあります。このため、発作の治療以外に、生活環境の調整、療育や教育、リハビリテーション、心理療法なども必要です。
誘因の回避
発作の誘因が明らかな人では、それを回避することによって発作をおこさないようにできます。
一部の人では、睡眠不足がいつも発作のひきがねになっています。不規則な生活習慣をなくするだけで、発作がおさまってしまうことがあります。
光の点滅や模様が発作の誘因となる人では、暗い照明でテレビを近くでみたりしないようにしたり、外でサングラスを工夫することもできます。
薬物治療
抗てんかん薬は発作をおさえる効果があります。薬物治療はもっとも一般的な治療法です。長期間継続する必要があります。
外科治療
適切な薬物治療によっても発作が抑制できないとき、手術の可能性を検討します。手術には、根治を目指す切除外科(病変切除または離断術)と、発作軽減を図る緩和外科(脳梁離断術、迷走神経刺激など)があります。いずれの場合も、入念な術前検査を通じて、手術の効果と合併症を詳細に検討します。手術は、包括的な医療体制の整った施設で行われます。
食事療法
ケトン食やその修正法で難治てんかんの発作が減少、消失することがあります。いくつかの症候群では特に有効性が高いことが明らかになっています。
リハビリテーション
情報室のてんかんリハビリテーションをご参照ください。