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Q&A

どのようなときに治療を開始すべきなのでしょうか?

てんかんと診断されました。どのようなときに治療を開始すべきなのでしょうか?

てんかんの治療の主目的はてんかん発作の予防にあります。従って、てんかん発作を予防することで日常生活上のメリットがある場合に治療を開始することになります。意識障害や、発作で倒れたり、けいれんを生じる 可能性がこれにあたります。睡眠中にごく軽い発作があるだけとか、覚醒中に意識障害・けいれん・転倒のいずれも伴わない軽い発作のみが起きている場合は、薬を服用しないで様子を見るという選択肢もあります。

また、てんかん症候群も重要です。小児の良性部分てんかんでは経過と共に自然に治癒していく傾向が強いので薬物治療をしないという選択肢もありますが、発作が多い時期もあるので個別に話し合って決めることになります。脳に炎症、形成異常、萎縮などの異常のある症候性てんかんでは自然治癒傾向は一般に乏しいので早期の治療開始が望ましいとされます。

てんかんの可能性が考えられても一回だけの発作では治療を待つのが一般的ですが、病歴・診察・脳波・脳画像検査などから次の発作が起こるリスクが高いと判断される場合には一回のみの発作で治療を開始する場合もあります。