DSA

DSAは血管撮影の一法です。平成26年1月より新機種稼働中です。

dsa-u1てんかん外科では、術前アミタールテストをはじめ、脳血管走行のマッピング、あるいは脳内に留置した脳波電極の確認に欠かせない画像診断のひとつになっています。

血管は造影剤を用いなければエックス線撮影できません。しかし造影剤を使用しても、骨の陰影と複雑に重複したところでは、微細なところまで映像が得られません。
このため造影剤の注入直前に一度頭蓋骨の像を撮影しておき、造影剤を注入した後は、この直前に撮った骨像を差し引く方法を取ります。これによって血管だけを撮影することができます。
この方法をDSAと呼んでいます。あてはまる日本語訳がありません。この方法によれば太さ1ミリ程度の血管まで精細に写すことができます。

脳血管像正面、動脈相

アミタールテスト時

アミタールテストは術前に機能領域を推定するために行われます。血管が造影された領域の大脳機能を、薬剤を用いて一時的に麻痺させておき、言語と記憶の優位側を判定します。

脳血管像正面、静脈相

硬膜下電極の位置が、術後の生理作用で移動していないかを血管を指標にして調べます。

DSAで撮影されていますが、この写真では骨の像が写っています。骨を完全に消去すると、電極まで消えてしまうため、診断目的によって差し引く情報量をコントロールしているためです。