放射性医薬品を注射すると体から放射線が出て来ます。これを体外から測ってその量や分布を求め、臓器の機能面から、病巣の存在、あるいは広がりを知る検査法です。
情報を収集する方法の一種に、スペクト(SPECT;Single Photon Emission Computed Tomography)があり、脳血流スペクトは、てんかんの検査でよく用いられています。また、最近では放射線の種類に陽電子を用いる方法があり、これはペット(PET;Positron Emission Tomography)と呼ばれています。ペットは糖の代謝動態がわかり、てんかんの診療に新たな知見が期待されています。(ペット検査は準備中で、現在はまだ行っていません。)
核医学検査は、生体の機能を表してしているため、画像としての解像力は低く、形態診断には向いていません。
このため当センターでは、CTを内臓する装置を用い、症例によっては、CTの形態画像とスペクトの機能画像の正確な重ね合わせを行います。
脳血流スペクト(発作時)
てんかん発作は数分間の一過性の現象であり、この間の血流動態を知ることが焦点を探す上で重要です。
右の画像は発作時脳血流で、左前頭部に高環流域がみられ、焦点域を示唆しています。
CTやMRI画像ではわからない、脳血流の情報が得られます。
発作待機室
核医学検査室のエリア内に、発作の自然発来を待つ部屋(27.3平方メートル)を設けています。
発作を確認する脳波計や、テレビやビデオ、ゲームといったアメニティーで構成されています。
機能的画像(脳血流スペクト)と形態的画像(MRI,CT)の比較
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スペクト像 | MRI | CT |
左のスペクト像では血流の増加域(矢印)が認められますが、MRI(中)やCT(右)では血流情報はわかりません。(MRI、CTは非発作時。CTは造影剤使用)
核医学検査による解析
核医学検査によるeZIS、DatViewとDatQUANTによる解析も行っています。


SPECT装置が新しくなりました 2019年10月
