てんかん

てんかんセンターは、てんかんをもつ方のてんかん診療、
リハビリテーションおよびその他の必要な援助を行うところです。

てんかん1

  • 医師:29名(非常勤医4名を含む:てんかん専門医16名(うち、専門医指導医10名)小児神経専門医5名、臨床遺伝専門医1名含む)
  • 看護師:てんかん病棟担当83名
  • 薬剤師:8名
  • 作業療法士:5名
  • 理学療法士:7名
  • 言語聴覚士:3名
  • 心理療法士:6名
  • ソーシャルワーカー:5名
  • 保育士:4名
  • 放射線技師:6名
  • 管理栄養士:5名
  • 検査技師:18名(脳波検査担当13名含む)

などの多職種の人達による包括的な治療を行います。

てんかん外来では、小児科、精神科、脳神経内科、脳外科の医師が、担当医制で、診療を行います。
検査は適宜おこないます。必要により、入院による精査や治療をおすすめすることもあります。

なお、「てんかん情報センター」のホームページでは、てんかんに関する情報を幅広く解説し、またご質問に対する回答を Q&A として掲載しています。てんかんに関してお困りのことがありましたら、また詳しくお知りになりたい場合には、まずてんかん情報センターをご参照ください。

初診前相談Q&A てんかん初診Q&A 小児てんかん入院治療Q&A

てんかん外来受診のお勧め

てんかん2てんかんは大脳神経細胞の過剰発射(てんかん発射)によって生じる反復・自生するてんかん発作を主徴とする慢性かつ複雑な大脳の疾患です。あらゆる年齢でおこり、有病率は人口の1%弱、生涯発病率は3ないし4%とも言われ、最も頻度の高い神経疾患のひとつです。わが国では毎年、数万人の方がてんかんを発病していると思われます。

治療が適切であれば、6ないし7割の患者さんの発作は止まります。しかし、現状ではてんかんのプライマリーケアに大きな問題があり、止まるべき発作が止まらず、薬物の副作用のみが目立っていることが少なくありません(見せかけの難治てんかん)。てんかんの診断には、てんかんの発作型診断・てんかんの類型診断・てんかん症候群診断の三つの段階がありますが、薬物選択を適切に行うためには、発作型診断が正しいことが前提となります。発作型診断の誤りは薬物選択の誤りに通じ、結果的に患者さんは、合わない薬を飲みつづけることになります。また、てんかん発作とまぎらわしい非てんかん発作がてんかんとして治療されている場合も少なくありません。その逆のこともあります。

一方、適切な治療にもかかわらず、てんかん発作がとまらず、年余にわたりてんかんとともに過ごすことを余儀なくされている場合も少なくありません。難治てんかんの最大の障害は発作ですが、発作のない時にも精神、身体の障害を合併することが多く、大半の患者さんは心理・社会的問題を抱えています。これらに対応するためには、適切なケアとリハビリテーションが必要です。

てんかんの治療は長期にわたるので、最初の診断と治療方針が大切です。これら適切な診断および治療のためには、専門的な知識・経験が必要です。

専門医が早い段階で診断・治療に関与すると、発作が早く止まり、生活の質が向上することが期待できます。米国のてんかんセンターのあり方に関するガイドラインによると、一般医が診療して発作が3ヶ月以内に止まらなければ神経科医へ紹介し、神経科医が9ヶ月間治療しても発作が止まらなければ、てんかんセンターへの紹介を推奨しています。わが国のてんかん医療はさまざまな医療機関のさまざまな診療科で行なわれており、診療レベルもさまざまです。専門医療と一般医療の区別もあいまいです。わが国の実情を考えますと、極力、早い時期に専門医を受診することが望ましいと考えます。

当センター受診の契機を聞いてみますと、説明不足が患者さんの大きな不安を占めています。当センターでは、初診患者さんに対して、病状のインテークや脳波記録に十分な時間をとり、検査結果等を総合的に判断して治療方針を決定しています。その際、患者・家族の皆様への分かりやすい説明と同意を心がけています。

初診の予約は、電話あるいはFAXで申し込み、担当者と相談して受診日を決めてください。詳細はホームページに掲載しています。紹介状はあった方が望ましいですが、紹介状が無くて十分に対応いたします。てんかんに悩んでいる方は、是非、一度、当センターを受診されることをお勧めいたします。

静岡市静岡医師会様とのてんかん医療連携

当院では、静岡市静岡医師会様とてんかん医療連携システムを令和3年12月から開始させていただいています。 精査や治療などの必要な患者様を静岡市静岡医師会会員様から当院にご紹介いただきます。 当院通院中の患者さんでご希望の方は、自宅近くの医師会員様のクリニック等へ日ごろの診療・投薬をお願いし、 年に1回程度当院には脳波検査に来ていただくことが可能です。 てんかん発作悪化時には、御連絡の上、当院に再受診することが可能です。 ご希望の方は担当医にご相談ください。

統計資料

年報に掲載された診療統計データをもとに作成しています。

都道府県別てんかん初診患者分布図

令和3年度  令和2年度  令和元年度  平成30年度  平成29年度  平成28年度  平成27年度  平成26年度  平成25年度  平成24年度  平成23年度

都道府県別てんかん入院患者分布図

令和3年度  令和2年度  令和元年度  平成30年度  平成29年度  平成28年度  平成27年度  平成26年度  平成25年度  平成24年度  平成23年度